袂より 落ちる泪や 陸奥の 衣河とぞ いふべかりける 拾遺和歌集 読み人知らず
誰が袖に つつむ蛍の 衣川 思ひあまりて 玉ともゆらん 玉吟集 家隆
衣川 汀によりて 立浪は 岸の松が根 あらふなりけり 山家集 西行
とりわきて 心も凍みて 冴えぞわたる 衣川見に きたる今日しも 山家集 西行
泪をば 衣川にぞ 流しつる ふるき都を 思ひいでつつ 山家心中集 西行
衣河 見慣れし人の わかるれは 袂までにぞ 浪はよせける 重之集 源 重之
浅からず 思ひそめてし 衣河 かかる瀬にこそ 袖もぬれけれ 続後拾遺和歌集 清原元輔
みなれにし 人をわかれし 衣河 へててこひむ ほどのはるけき 能宣集 大中臣能宣
音にのみ ききわたりつる 衣河 袂にかかる 心なりけり 元真集 藤原 元真
人知れず 音をのみなれば 衣河 袖のしがらみ せかぬ日ぞなき 新勅撰和歌集 藤原忠通
遥かなる ほどとぞききし 衣河 かたしく袖の 名にこそ有けれ 隆信集 藤原 隆信
身に近き 名をぞ頼みし 陸奥の 衣の川と 見てや渡らん 古今和歌六帖 紀貫之
衣河 遠きあたりに あらねども 誰に逢瀬を わきていふらむ 定頼集 藤原 定頼
よとともに 袖のみ濡れて 衣河 こひこそわたれ 逢瀬なければ 忠通歌合せ 信濃公
衣河 
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衣川 汀によりて 立つなみは
きしの松がね あらふなりけり
山家集 西行歌碑
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とりわきて 心もしみて 冴えぞわたる
衣河みに きたるけふしも
山家集 西行歌碑
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紀古佐美の営跡の碑 その一つと言われている 衣河荘の前にある 西行の左の2つの歌碑も衣河荘のまえにある 延暦大戦争上アテルイによる最大の敗軍の将となる |