佐野の中川
和歌の歌枕地名辞典(株 おうふう)によると
和歌山県新宮市佐野集落内にあり佐野川・荒木川が流れ集落の南で合流し熊野灘にそそぐ とあり群馬県・栃木県の佐野については言及なし
佐野山
佐野山で打つ斧の音が遠く聞こえるように遠く離れているけど共に寝ようというのだろうか あの娘の面影が浮かんで見えるよ
佐野田
恋しい人が来てくれるのを期待していたが来ない 来る希望は少なくなったが又来年に期待をつないで佐野の茎立を生やして待っていよう
上つ毛野佐野田の占いですでに結婚を決めました 今ではどうにもなりません
  以上万葉集全歌講義 笠間書院
佐野の中川
利根川と神流川の間を流れる烏川ともいうが不詳
 とりも得ぬ うをの心を はじもせで 
鵜のまねしたる 烏川哉
 回国雑記 道興准后
おとにきく 佐野の船橋 来て見れば 
     苗ぞ流るる 烏川哉  
箕輪軍記
佐野の中川は田間の停水にてそれに船橋をかけしならむと云ふ  されど堯恵法印にを教えし老人も言伝を教へしなるべければ実はそこなりや知りがたし 烏川の入り江などにわたししなるべし
 跡もなく 昔をつなぐ 船橋は 
ただ言の葉の 佐野の夕暮
北国紀行 堯恵法印
       以上大日本地名辞書(富山房)